2018年 1月 の投稿一覧

WとkWhの関係など電力の単位の話し

電力関連のニュースを近寄りがたく感じさせる理由の一つが単位のややこしさだと思います。ただ、一度知ってしまえば単純な話で、日常の電気代について把握する上でも役に立ちます。

サマリ

電力を表すのがWで電力量を表すのがWh、水道で言えば流れる水の量がWで出た水の総量がWh。1Wで1時間使えば1Whです。キロ、メガ、ギガ、テラは3桁区切りの数字と同じです。

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世界の発電量データ

世界の温室効果ガス排出量データで排出量のデータは載せたのですが、同様に電力についても数字で把握しておくと電力関係の情報を見た際にそのインパクトも判断できるので、世界の発電量についても記載しておきます。

世界全体の発電量は2014年に23,816TWh、1990年では11,864TWhとなり、24年で倍以上に増えていることがわかります。

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kering社の環境損益計算書EP&Lとはどんなものか

経営をしていく上で損益計算書を見ていない人がいないように、数字で管理をしていくことが経営では当たり前です。一方で環境問題はというと、CO2の排出量だけであれば数字で管理することができますが、他の例えば水の利用量や、土地の利用を減らしていくといったことを考えた時に、それぞれの数値で管理していくことももちろんできるのですが、全社員の意識をあわせるというのは難しい面もあると思います。

グッチ、ボッテガ・ヴェネタ、サンローラン、ブシュロン、プーマなどをもつコングロマリットブランドを持つkerning社がそういった問題を解決するためにE P&L(Environmental Profit and Loss Account) 、日本語でいうと環境損益計算書というものを使って管理しています。とてもよくできた仕組みなので紹介します。

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H&Mが取り組んでいる洋服のリサイクル

アパレルの世界でも環境によいもの目指す取り組みは多く出てきており、H&Mが洋服のリサイクルを進めているのでそれを紹介します。

サマリ

H&Mでは洋服の回収(他社製品問わず)を2013年から開始して55,000トンを回収し、リウェア、リユース、リサイクルを進めています。Worn Again社と共に、ポリエステルとコットンをリサイクルする繊維なども開発しています。

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再生可能エネルギー100%を実現するための論点

100%再生可能エネルギーを目指す企業が加盟する「RE100」が加盟企業の数を増やして来ていて、これから多くの企業が目指していく流れがあるのですが、本当に再生可能エネルギー100%を目指すには課題がたくさんあるので、どのような論点があるのか整理してみます。

サマリ

再生可能エネルギー100%を目指す上での難しい点は太陽光や風力が不安定な電源であることです。それをカバーするためには、配電網をかなり広げる、電源を貯めるといったことが重要になります。排出量を実質ゼロにするために原子力や火力とCO2(二酸化炭素)回収貯留(CCS)を合わせて使うといった方法も現実的には必要です。

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