パッケージで利用されるプラスチックや紙のゴミの問題から、パッケージをリユースしようという流れがでてきています。
エレンマッカーサー財団がまとめたパッケージのリユースについてのレポートがあるので、その中で家庭でのリフィルの事例について紹介します。
パッケージリフィルのモデル4パターン
エレンマッカーサー財団が発表しているパッケージのリユースのレポートでは、リユースを再利用の仕方としてリフィルと返却、その場所として家庭と外の2×2のパターンに分けて整理しています。
家庭でのリフィルでは今でもよくあるような洗剤の詰め替えなど、家庭での返却では昔でいえば牛乳瓶の回収のような、容器を返却するものです。生協などで一部やっているものもあるかと思います。外でのリフィルだと、量り売りのお店などのイメージです。外での返却は、酒屋に瓶を返却するようなモデルです。牛乳瓶とか、酒の瓶とかリユースがよく仕組みとしてあったのだなと感じます。そういったリフィルや返却を新しいテクノロジーを使いつつ広げていこうというのが今の流れです。
家でのリフィル事例
Replenish・Dazz
家でのリフィルの事例はReplenish。
リユース可能なボトルの下の部分に詰替用のものをつけて、押すと必要量が出せるようになっていて、そこに水を入れて薄めて利用するというものです。イメージは下の図
一個の詰め替え用の商品で6回分使えるそうです。
日本でもすでに詰め替えはかなり広まっている気がしますが、詰め替えがしづらいというのはまだあると思うので、この方法だとやりやすそうです。それ以上にこの商品のポイントは
一般的な洗剤の90%は水で実際の洗剤自体は10%未満。だから通常の洗剤はほとんど水とプラスチックを買っていることになる。
という点なんだと思います。この製品にすることで物流コストを90%減らすことができる。これはメーカーのコストだけのメリットではなく、物流の過程で発生するCO2を減らせます。
それと同様に詰め替えで、容量をへらすことができそうなのがDAZZ
上の写真を見るとわかるように、タブレット状のものを入れて溶かすというものです。容量や軽さ的にこちらの方がいいのかもという印象をうけます。
このように、家にあるものでほとんど水でできているものというのは、こういった形で「家で最終製品に仕上げる」という発想で製品を作るのは良さそうですね。
SodaStream・DRINKFINITY
飲料で家でリフィルの事例として紹介されているのがSodaStream。
こちらはこの製品自体が日本でも売っているので知ってる人も多いのではと思うのですが、炭酸水が作れる機械です。これを使うことで炭酸水をペットボトルで買わなくてよくなるので、ペットボトルのゴミを減らせます。
炭酸水を作るために必要なガスに関しては、使い終わったら返却して新しいのを買える仕組みもあるようです。
炭酸水を作るための水をペットボトルで買ってたらあまり意味はないので、そこは水道水や浄水器・ウォーターサーバーなりを利用する方がよいかと思いますが。
先程のReplenishのように、ボトルに自分の好みのフレーバーを入れて水を入れて仕上げるタイプのDRINKFINITYがあります。
こちらは専用のボトルに専用のフレーバーポッドを入れて水を入れて混ぜるものです。
昔からある例えば普通のティーバッグの紅茶とか、粉末状のコーヒーとか原液のカルピス・希釈用コーヒーなどだったら専用ボトル作らなくていいいわけで、そういった商品の方も環境面でもっとアピールしてもいいのではと思いますね。
参考資料
Reuse – Rethinking Packaging|ELLEN MACARTHUR FOUNDATION