素材のリサイクルや排出量の少ない素材が重要視されている今、様々な新しい技術が開発されています。廃棄物と二酸化炭素を使って、建築用のブロックを作っているCarbon8について紹介します。
Carbon8とは
Carobon8は、セメント工場の廃棄物や、製鉄で発生する廃棄物の鉄鋼スラグと二酸化炭素ガスから人工的な石灰岩を作ることができるAccelerated Carbon Technology (ACT) という技術を実現している会社です。
Carbon8のサイトのトップページにあるWatch Demoがとても興味深く、カルシウムと水でカルシウムイオン、二酸化炭素と水で炭酸を作りカルシウムイオンと炭酸で炭酸カルシウムを作ることで、二酸化炭素を固形の炭酸カルシウムにできるという、化学の実験風のものなんですが、このシンプルな原理が実際にこのような形で実用化できるというのが素晴らしい
どれくらいの効果があるのか
この技術によって個体化できる二酸化炭素の量が、その処理によって発生する二酸化炭素の量よりも多いということで、実質二酸化炭素の排出量がマイナスで建築用ブロックを作ることができます。
環境のことを考えた経営をしていることで有名なカーペットのインターフェース社はこの技術を将来のために有望技術として注目していて、
ヨーロッパで利用できる廃棄物の20%のみを利用することで、毎年100万トンのCO2を捉えることができる。
といっています。
さらにこの技術で1トン作成することで、1.4トンの自然からの材料を減らすことができるのと、0.5トンの廃棄物を減らすことができるといった効果があるようです。
コストについて
コストがどれくらいかかるのかについては特に記載は無かったのですが、恐らくまだコストは高いことが想定されます。100万トン減らせるだけでは足りないと考えていると思いますし、これから広がっていきコストが下がっていくことを期待したいですね。
参考資料
Climate Action: Carbon8 Systems|Interface