パッケージのゴミを出さない再利用可能なRePack

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ECで買い物をすると大量にダンボールのゴミが出てきます。その問題を解決できる再利用可能なパッケージであるRePackについて紹介します。

この本に事例として紹介されていました。

最低20回は利用可能なパッケージRePack

フィンランドで2011年に創業されたRePackが提供しているサービスです。

RePack package

上記写真のように、パッケージを折りたたんでポストに入れることで、返送代はユーザーは負担することなく、返送することができます。世界中どこからでも大丈夫だそうです。

使う時のイメージはこのGifファイルをみるとわかるかと思います。

何回も使えることが大切なので、汚れないように使うシールも剥がれない・剥がしても残らないという素材にこだわっています

パッケージはポリプロピレンでできていて、最低でも20回、多ければ50回は再利用できます。

RePack利用の流れとビジネスの仕組み

RePack Cycle V2

再利用できるという意味でもいいのですが、ビジネスの仕組みとしても面白いです。

概要は以下の通りで、

  • ユーザーが有料オプションでこのパッケージを選ぶ。店舗側は一定額以上は無料などの工夫はしている
  • 返送する際は折りたたんでポストに入れる
  • 返送すると割引券がユーザーに付与される
  • 返送されたパッケージはRepackに戻りきれいにして販売会社に戻す

といった流れ。

Average order value 30% higher with RePack

この記事の事例を見ると、最初は有料3.5€の有料オプションだけにしていたところあまり広がらなかったので、99€以上の場合はRePack利用でも無料という形にしたところ広がっていった。

そして、有料オプションだけだったときでも通常のユーザーよりも25%購買単価は高く、99€以上のオプションにした際には30%購買単価が増えたとのこと。割引券がつくのでリピーターも増えることが想定されます。

コストの観点でも一回だけで廃棄のパッケージの頃よりも20%減らすことができた。と事例にはのっています。

店舗一覧を見るところ、エコ意識の高い人が好きそうなブランドが多いのだと思うのですが、そういうところのお客さんであれば、パッケージの再利用は喜んで使う人は多いだろうし、リバースロジスティクスのやり方的にもいいし、さらに顧客との関係を深めてそれで売上が増えていくというのがとてもいい仕組みですよね。

参考資料

Tom Szaky The Future of Packaging: From Linear to Circular |Berrett-Koehler Publishers; 1版 (2019/2/5)

RePack Webサイト

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