スタバとマックが共同で新しいカップの開発を検討の記事で紹介したスタバとマクドナルドなどがお金を出した新しいカップを開発をする会社を募るNextGen Cup Challengeでの勝者が決まったようです。
その中でリサイクルしやすい紙カップについて、そもそも何が問題で、どのような方向で解決しようとしているのかを紹介します。
NextGen Cup Challengeの解決方向性
NextGen Cup Challengeで解決しようとしている方向としては、
- リサイクル・コンポストしやすい紙カップを作る
- 全く新しい素材でカップを作る
- 再利用できるカップのビジネスモデルを作る
の3つがあります。今回は最初のリサイクル・コンポストしやすい紙カップをつくる部分にフォーカスします。
そもそも何が問題で何が難しいのか
紙コップってことは紙なんだからリサイクルすればいいのではと思ってしまいそうですが、そう簡単な問題でもないです。
今回のNextGen Cup Challengeでの勝者の中のNew Gen BioPBS Coated Cupが問題の背景についても踏まえて紹介していました。
簡単にいうと、紙カップのコーティングがあるおかげでリサイクルもできないし、生分解性もない
という点が問題です。紙リサイクルの基礎知識 | 公益財団法人 古紙再生促進センターの禁忌品(製紙原料にならないもの)の中にも紙カップが含まれています。
なので多くの会社がその問題を解決するために、リサイクル・コンポストできるコーティング素材を作るというところにフォーカスしています。どのあたりが難しいのかというと、
- リサイクルしやすくするために、コーティングがすぐにはがせるようにする
- 海でも生分解性があるものにする
- 口に入るものなので審査が厳しい
- 熱への耐性が必要
- 油性のある食品などへの対応も必要
といった所で食品・飲料だからこその難しさが加わってより大変になっているという印象です。
どのような解決をしようとしているのか
解決の方向性としては考えられる処分のパターンに対応する必要がありm,
- 紙はリサイクルして、フィルム部分をコンポストする
- 家庭でコンポストする
- 廃棄された場合でも生分解される
というパターンに全て対応できる必要があります。
スターバックスのサイトでも紹介されている各社の概要としては
- C.E.E.R. SCHISLER,:フランス 100%紙でコンポスト・リサイクル可能なカップを作る
- Colombier Group,:オランダ、フィンランド コンポスト・リサイクル可能なコーティングを作る
- Footprint US:アメリカ 水ベースのコーティングでコンポスト・リサイクル可能なカップ・蓋・ストローを作る
- Kotkamills Oy:フィンランド 既存のカップ製造マシンで利用できるコンポスト・リサイクル可能なプラスチックフリーのコーティングを作る
- PTT MCC Biochem Company Limited:タイ リサイクル及び家庭でのコンポスト可能なプラスチックフリーのコーティングを作る
- Solenis LLC:アメリカ、ベルギー コンポスト・リサイクル可能なコーティングを作る
- Sun Chemical Corporation:アメリカ コンポスト・リサイクル可能なインク・コーティングを作る
- WestRock Corporation:アメリカ コンポスト・リサイクル可能なダンボールのソリューションをカップに適用する
といったものになります。
参考資料
Announcing the NextGen Cup Challenge Winners
紙リサイクルの基礎知識 | 公益財団法人 古紙再生促進センター
Closed Loop Partners Announces 12 Winners of the NextGen Cup Challenge
Fabricant sac papier, sacs cabas France, gobelet carton, emballage restauration, Poitou Charentes
This packeage is different Colombier Group
Home – Footprint – Change the World by Eliminating Single Use Plastics
PTT MCC Biochem Company Limited
Solenis, a Global Industrial Water Treatment Company
WestRock | Packaging Solutions to Drive Your Business Growth